(近代的)自我というフィクション
神奈川県横須賀市のタクシー強盗殺人事件で、横浜地検は24日、ナイジェリア国籍の米海軍1等水兵、オラットゥンボウスン・ウグボグ容疑者(22)を強盗殺人と銃刀法違反の罪で起訴した。
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県警の調べに、ウグボグ被告は「『刺せ』と声に命令された」などと供述し、殺意と強盗目的を否認したが、地検は刑事責任を問えると判断した。
<横須賀米兵強殺>ウグボグ容疑者を起訴 横浜地検
4月24日20時1分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080424-00000116-mai-soci
このニュースを聞いたとき、咄嗟に「神々の沈黙」のことを思い出した。
人類の意識は今からわずか3000年前に芽生えたもの、意識誕生以前の人間は右脳に囁かれる神々の声に従う<二分心>(Bicameral Mind)の持ち主で、彼らこそが世界各地の古代文明を創造した、やがて<二分心>は崩壊、人類は文字と意識を得た代わりに神々は沈黙した、と。*1
●文明社会では、幻視より幻聴が多い
聴覚は、視覚に比べると、より論理的、社会的な構造を持っていますから、近代人は幻聴の方が主になり、幻視は少ないのだというわけです。*2
今日、小田晋さんの「人はなぜ、幻覚するのか?」を読み終えて、幻聴は精神分裂症(統合失調症)には良くある症状だと知った。でもしかし、そもそも自己意識の統合こそが、近代における幻想ではないのか?時々刻々となされる私のひとつひとつの判断は、私の自我の判断なのか?我々は現代の「神々」の声に従って行動しているだけではないのか?
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